2024年度おおた地球さんご賞実行委員会表彰式及び作品

先に募集しておりました「第二回おおた地球さんご賞作文・エッセイコンクール」の入賞者を発表いたします。
おおた地球さんご賞は小中学生の皆さんが、地球環境について文章を書くことで、かけがえのない命や地球環境の現在と未来や大切さを考え、みんなで次の世代へより良い地球を渡したいことを主な目的として開催しております。2024(令和6)年7月1日(月)から同年9月13日(金)まで作品を募集し合計551点ものご応募をいただきました。

受賞作品

大田区長賞【小学生の部】

氏名 作品名 所属
廣江 初菜 あふれるゴミからあふれる植物へ 馬込小6年

大田区長賞【中学生の部】

氏名 作品名 所属
吉田 舜 きれいな地球環境を守るために 大森第六中2年

大田区教育長賞(小学生の部)

氏名 作品名 所属
市山 洋昭 ぼくと大師橋干潟 馬込第二小4年

大田区教育長賞(中学生の部)

氏名 作品名 所属
丸山 泰生 地球温暖化による蚊と私の戦い 大森第六中3年

おおた地球さんご賞大賞

氏名 作品名 所属
幸嶋 美国 自然のゆりかご 雪谷中2年

おおた地球さんご賞準大賞

氏名 作品名 所属
藤井 杏樹 水と生活 池上第二小5年
小林 律仁 「当たり前」の未来を目指して 大森第六中2年

公益財団法人伊東奬學会賞

氏名 作品名 所属
遠藤 さくら 「多摩川活動」と「うのき水辺の楽校」が私に教えてくれたこと 嶺町小5年

公益財団法人大田区文化振興協会賞

氏名 作品名 所属
P.N.プランクトン 失いたくない 大森第十中2年

荏原製作所賞

氏名 作品名 所属
川瀨 元 二酸化炭素と交通 大森第六中2年

奨励賞(小学生の部)

氏名 作品名 所属
白谷 絢子 呑川から考える、海洋汚染 池上第二小6年
佐藤 那帆 みんなに伝えたい、海のこと 出雲小4年
仙頭 秀駿 わたしたちのど力で決まる地球 出雲小4年
小林 真弓 大好きな多摩川 南六郷小4年
吉井 誓彦 ぼくたちが目指す未来の多摩川 南六郷小4年

奨励賞(中学生の部)

氏名 作品名 所属
加藤 紗永 明るい未来に向かって 雪谷中2年
平岡 治子 山の中で感じたこと 雪谷中2年
小川 祥人 まずは小さな意識から 大森第十中2年
勝又 弓月 地球温暖化について 大森第十中2年
笹本 茜 美しい砂浜を守るために 大森第十中2年
富永 遥 私たちののみ川を守るために 大森第十中2年
永田 遥真 地球環境について 大森第十中2年
森田 悠里 地球と共存するために 大森第十中2年
淺野 笑花 環境問題 大森第六中2年
小木 絃楓 環境問題の身近なとらえ方 大森第六中2年
岡野 利央 美しい海を取り戻すために 大森第六中2年
須賀 結香 海洋プラスチックのごみ問題 大森第六中2年
中藤 咲菜 私たちができること 大森第六中2年
幡山 英亮 大森第六中2年
一見 凛菜 行動から変えていく 大森第六中2年

実行委員会特別賞

氏名 作品名 所属
隂山 泰平 カブトムシの森 世田谷区立尾山台小1年

大田区長賞【小学生の部】

あふれるゴミからあふれる植物へ

馬込小6年 廣江 初菜

   私は植物が大好きです。大田区には池上梅園や馬込シクラメン園など、きれいな植物が見られるところがたくさんあります。特に私が気に入っているところは、家の近くにある馬込桜並木通りです。毎年春になると約九十本もの大きな桜がさき、とてもきれいで、みりょうされます。私は三月になると、開花はまだかと待ち遠しくなります。しかし、私たちの生活に欠かせない場所が植物に悪影響をおよぼすことを知り、残念に思えた経験がありました。それは私が三年生の頃、京浜島にある大田清掃工場に行った時のことです。そこではゴミ収集車から出てくる大量のゴミを見ました。私はいい気分にはなれませんでした。ここで見たゴミはふだんの私たちの生活で出ているゴミです。このゴミの中には分別されていないものもあると知りました。そしてゴミを燃やすと、たくさんの二酸化炭素が出ます。その二酸化炭素は地球温暖化の原因につながることがわかりました。私たち人間は地球温暖化が進み、気温が上昇しても、すずしいところに移動すれば生きていくことができますが、植物は移動することができません。暑さにたえられずかれてしまう可能性があります。このまま人間が二酸化炭素を出し続け、数々の植物がかれてしまうのは胸が痛みます。そのため、二酸化炭素の排出を減らさなければならないと考えました。
   まず、家ではゴミの分別に取り組みました。行ってみると、ダンボールや壊れた自動ハンドソープの分別に困りました。きれいなダンボールはリサイクルが可能です。伝票シールを全てはがし、資源ゴミとして出さなくてはいけません。壊れた自動ハンドソープに入っていたかん電池も可燃ゴミとしてそのまま捨ててはいけないと知りました。他にも家にはリユースできるものがたくさんあり、もう少し早く気づけばよかったと後悔しました。また、私は五年生になると、学校の環境美化委員会に入りました。この委員会では、毎回古紙やミックスペーパーの回収を行っています。この活動を行うことで、可燃ゴミの量を減らすことができます。しかし、生徒みんながこの活動に協力してくれないと、回収を増やすことはできません。そのために、動画をさつえいしたり、ポスターをろうかにけい示したりして、古紙やミックスペーパーを知ってもらう活動をしています。六年生になり、環境美化委員会の委員長になりました。私たちの活動についてもっと広めようと、朝会で全校生徒に呼びかけをし、みんなが楽しく分別できるように企画を考えています。私は中学生になっても、地球環境に関わることのできる委員会に入り、学校の活動だけでなく、各生徒の家庭でもゴミを減らす活動を行ってもらえるように声かけをしたいです。ボランティア活動にも積極的に参加したいと思います。
   これからも植物であふれる大田区にするために、地域のみんなでゴミを減らす活動に取り組んでいきたいです。

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大田区長賞【中学生の部】

きれいな地球環境を守るために

大森第六中2年 吉田 舜

   現在世界中では、様々な問題が起きている。例えば貧困問題、格差問題などたくさんある。その中で私が一番解決させたいと感じた問題は、地球環境についての問題だ。
   私は普段の生活の中で、ビニール袋をはじめとしたプラスチックのごみをよく目にする。プラスチックごみは、完全に自然に分解されるまでに約四〇〇年から一〇〇〇年以上かかるとされていて、ごみの中でも特に自然環境に影響をおよぼすものである。さらには、ウミガメなどの水生生物が、プラスチックを誤って食べてしまうなどして、生態系にも影響を与えてしまうのである。そのため、私はビニール袋を始めとしプラスチックごみの問題について、何か具体的な取り組みや対策を行うべきだと考えた。
   私が考えたのは、エコバッグの使用を促すという取り組みだ。人々がビニール袋を使う以上、ビニール袋のごみは根本的に減ることがないと考えたからである。では、どのようにしてこの取り組みを行ったのか。私は、私の通っている学校で毎年行われる、シビックアクションというもので、それを実行した。シビックアクションとは、環境問題や平和問題などについて、グループに分かれてアクションを起こすというものだ。私は自分のグループで、エコバッグの使用促進の案を提案し、最終的にこれを行うことになった。私たちのグループでは、エコバッグを使うきっかけを作るために、オリジナルエコバッグ作りというものを行った。自分でエコバッグを作ることで、せっかくだから使ってみようという気になる人がいるかもしれないと考えたからである。さらに、プラスチックごみが地球環境へ与える影響などをまとめたプレゼンテーションを作成し、この問題が身近なものであるということを実感させた。アクション当日にはたくさんの人が集まり、友達や家族と協力してエコバッグ作成に熱心に取りかかる姿が見られたので良かった。またその場でエコバッグを使っているかのアンケートをとってみると、三十二人中三人のみと、なんと約十分の一の人しかエコバッグを使っていなかった。このことを受けて、私はこのアクションを起こして正解だったなと思った。またこのアクションの数カ月後、作ったエコバッグを使っているかアンケートを取ったところ、今度は三十二人中二十三人の人が使ってくれていて、自分で作ったものではないけれど、プレゼンテーションの内容を受けてエコバッグを使い始めたという人もいた。
   これはまだ小さな変化ではあるが、こういう変化をたくさん積み重ね、私たちにとってかけがえのない、この地球環境を守っていきたいと思った。

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大田区教育長賞【小学生の部】

ぼくと大師橋干潟

馬込第二小4年 市山 洋昭

   ぼくは小学二年生の時から大田区の羽田水辺の学校に十回さんかしています。水辺の学校は多摩川のか口の大師橋干潟にあります。
大師橋干潟は汽水でたくさんの生き物がいます。カニは九種類います。他にもハゼ類、ゴカイ類、貝類などがいます。ぼくは今まで生き物を十三種類ぐらい見つけています。ぼくは干潟に行く日が楽しみで大師橋干潟が大すきです。
   大師橋干潟の生き物の中で気になっている生き物が2ついます。
   1つはシジミです。二〇十九年の台風十九号でヘドロがつもってシジミが息ができなくなりへりました。台風十九号前はシジミを使って、水をきれいにする実けんができるほどいたそうです。五年前の台風のえいきょうがまだのこっています。自ぜんはかんたんにもどらないと思いました。シジミは水をきれいにしてくれる貝です。ぼくが干潟に行きはじめたときはシジミはみませんでした。しかし、さい近は一回の観さつ会で四から二十こ発見しています。シジミは水をきれいにしてくれるのでこのままふえてほしいです。
   もう一つはトビハゼです。羽田水辺の学校トビハゼクラブともいうのに観さつ会でトビハゼを見ることがありませんでした。トビハゼは東京都でごく近いしょう来における野生でのぜつめつのきけん性がきわめて高い生き物です。
   しかし、五月六日の観さつ会で代表の方がトビハゼをつかまえました。トビハゼを近くで見たら目がかわいかったです。観さつ会で発見されたのは五年ぶりです。
   六月九日の観さつ会で前いた場所をぼくがさがしてみたらトビハゼがいました。ぼくがつかまえに行ったらトビハゼは近くの穴にかくれました。ぼくが穴をほったら近くの別の穴から出てきてにげました。追いかけてもぴょんぴょんにげていきました。二回もトビハゼに会えてうれしいです。
   シジミやトビハゼがもどってきたということは大師橋干潟のかんきょうがよくなったからだと思いました。思いました。それは羽田水辺の学校でゴミ拾いと土おこしをしているからだと思います。十年以上前はゴミだらけだったそうです。
   土おこしはスコップで土をほり返して空気を土にいれることです。空気をいれるとヘドロで息がしにくかったのがしやすくなってシジミなどが住みやすくなります。
   干潟は東京わんのじょう化そうちと教えてもらいました。シジミは水をきれいにし、カニなどが死がいを土にもどしています。
   生き物がもどってきていて羽田水辺の学校はすごいと思いました。ぼくの大すきな多摩川や東京わんをきれいにするためにこれからも活動していきたいです。

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大田区教育長賞【中学生の部】

地球温暖化による蚊と私の戦い

大森第六中3年 丸山 泰生

   私は蚊が嫌いだ。小さい頃から蚊に刺されることでリンパ管炎を発症し、場合によっては激痛で歩けなくなることもあるからだ。そのため毎年夏が来ると不安になる。虫刺され程度の些細なことなので、周りの人の理解はなかなか得られないが、一度重症化すると本当に厄介で、蚊は私の天敵なのだ。
   実は、蚊とどう向き合うのかは人にとって重要な意味を持つ。世界では蚊によって死亡する人が七十二万人以上もいるそうだ。熊や虎など危険な生物は多くいるが、人間を一番殺しているのは蚊である。蚊はジカ熱やデング熱など命に関わる病気を媒介する。
   そんな蚊が、温暖化によって増えている。以前なら春や秋に生息しなかった蚊は暑さが長引くことにより生息期間を延ばし、その生息範囲を広げている。より多くの人が危険にさらされるのだ。
   私の所属している自然科学部では自分の興味関心で自由に研究できるため、天敵の蚊の生態を調べることにした。敵を知れば対策できることも増えるからだ。蚊の好むもの、嫌うものを研究し、蚊をおびき寄せまとめて駆逐できるものを発見し、世の中から蚊を減らせば、助かる命も格段に増えるはずである。
   私の実験は、まず蚊を捕まえるところから始まった。そのために蚊に刺されるという恐怖とも戦わなければならない。なるべく蚊に刺されないように捕獲に挑むが、それでも刺されてしまう。蚊は隙あらば私を狙うのである。蚊は足裏の臭いに引き寄せられるという情報を得た私は、足裏の臭いの成分に「イソ吉草酸」というものがあり、納豆にはそれとよく似た成分があることが分かった。それを活かして納豆を用いて蚊を集められるか実験をしてみた。しかし、蚊は納豆には反応せず、他にマスタードや醤油を用いても、期待していた結果は得られなかった。
   また、蚊の幼虫である赤虫の研究も同時に行っている。赤虫はユスリカの幼虫で、血を吸わない種の蚊の幼虫だが、釣りの生餌として入手しやすい。赤虫はどのような環境で生きるのか。いくつか状況を作り出し、弱点についてデータをとっている。これらが判明できれば他の蚊にも応用できるかもしれない。
   祖父は、「昔はこんなに暑くなかった。夏でも朝夕は涼しかったし、しっかり四季があった。」と言っていた。たった数十年で環境は変化する。温暖化の原因と言われる温室効果ガスは、地球を温かく保つために必要なものだ。しかし、産業革命以降、生活が便利になると同時に多くの二酸化炭素が排出されバランスが崩れ地球の温度が上昇し生態系を乱してしまった。蚊の増加もそのひとつだ。
   人間の生活を豊かにするのは大事だが、それに伴う環境の変化で、今までにない問題が浮上する。変化とともに、新たな課題と解決策を探し見つけなくてはならない。簡単には研究の成果は出ないが、引き続き研究を進めていきたい。

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おおた地球さんご賞大賞

自然のゆりかご

雪谷中2年 幸嶋 美国

   ちょうど夏休みで知り合いの大学生が帰省していました。彼女は、母の高校時代の友達の娘です。彼女は北海道の大学で循環農学を学んでいます。元々動物や自然が大好きで高校時代はハト部でした。家でもたくさんの鳥や動物を飼っていてまるで小さな動物園か水族館でした。私は小さい頃よく見せてもらいに行きました。楽しかったです。
   私は彼女に、今、温暖化が酪農にどのような影響をもたらしているのか、聞いてみました。そこで彼女から「牛は乳を作るのにたくさん熱を放出するから乳をたくさん出す牛ほど熱に弱い」「受胎率は高泌乳牛ほど低いが、温暖化による熱ストレスのためさらに低くなる」と教えてもらいました。ということは、このまま暑い年が続くと、牛乳の生産量は徐々に減ってしまうかもしれません。いや、もしかすると急激に減ってしまうかもしれません。そういえば最近、牛乳がどんどん値上がりしているそうです。ニュースでは生産コストが原因だと伝えています。それは、人件費とか円安で餌代が値上がりしているせいだと思っていましたが、乳を出せる牛の数や生産量も含まれた話なのかもしれません。
   彼女はまた、ウミガメやミツバチの問題も教えてくれました。ウミガメは孵化する時の水温によって性別が決まるそうで、近年の水温上昇のせいでウミガメはメスばかりになっているそうです。これは世界的にも問題視されていて、孵化の温度を管理してオスを増やす活動が各国であるらしいです。そしてミツバチは、気温が上昇しすぎると死滅してしまうそうです。そういえば、家のベランダでミツバチの死骸を見るのは、決まって夏です。この夏もベランダで死んでいました。アインシュタインはミツバチがいなくなると人間も滅びると言っていたそうです。なぜならミツバチが受粉してくれないと植物が育たないからです。
   こうして聞いてみると、温暖化はどんどん人間の首を絞めていると思いました。最後に彼女は「バランスだよ。環境問題はバランスなんだよ」と教えてくれました。暑すぎれば、増えすぎれば、乱獲しすぎれば、どこかで悪いことがあるそうです。そう言われて、私はニュートンのゆりかごを思い出しました。ちょうど、夏休みの自由研究にしていたからです。ゆりかごの片方の玉をはじくと、そこから同じ力が反対側の玉に伝わって、反対側の玉を跳ね上げさせます。つまり、どこかで力を使えば、どこかで同じくらいの影響をうけるということです。私は、人間はゆりかごの玉をはじきすぎたんだと思います。ニュートンのゆりかごは止まるのに時間がかかります。人間が自然のバランスを取り戻すのにもきっと時間がかかります。でも、諦めずにこれ以上余計な力を加えないようにしながら、私たちはバランスを取り戻さなければいけないと思いました。

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おおた地球さんご賞準大賞

水と生活

池上第二小5年 藤井 杏樹

   私は学校に行くとき、習い事に行くとき、いつも呑川を通ります。
    季節によって呑川の横には、ソメイヨシノやツツジが咲き、とてもきれいです。
   けれでも、そんなきれいな場所を歩いていると、呑川の汚さを感じることがあります。
   それは、水が流れにくい所に油のような黒い何かが浮いていることです。
   そこで私は、きれいな花と一緒にきれいな呑川を見るには、自分に何が出来るか考えました。
   まず、黒い物の正体を調べるとスカムだという事が分かりました。スカムとは、川底に積み重なった汚れが、ガスによって水中から浮かんできた浮きカスの事です。
   次に、川が汚れる原因は、生活排水ということも分かりました。生活排水とは、台所やお風呂などの私達が生活で使った水の事です。 正直、川が汚れる原因は、ポイ捨てや落ち葉、生き物のフンなどではないかと私は思っていました。でも、家庭で使う水が一番の原因であることにショックを受けました。同時に、気が付く事が出来たので、すぐに自分が出来ることがあると思いました。
   例えば、歯磨きのとき水を出しっぱなしにすると、一分間で約十二リットルの水が流されてしまうと国語の教科書に書いてあったので、コップに必要な量を入れて使えばムダな水を減らす事が出来ると思いました。
   私は、夏に父と平和島でハゼ釣りをします。そして、家でさばいて天ぷらにします。今まで、天ぷらで使った油の事は気にしていなかったけど、うちではポリ袋に新聞紙を入れて、よく冷ました油をしみこませ、さらに水をしみこませてから、可燃ゴミとして出している事を初めて知りました。
   もし、この油をそのまま台所に流してしまっていたら、油五百ミリリットルに対して、浴槽三百三十杯分の水を使わないと魚が住める水質まで薄める事が出来ません。
   このような汚れの具合を表す指標を、BОD(生物化学的要求量)といいます。
   大田区は昔に比べて、BОDが大きく改善され、環境基準をほぼ達成しています。
   また、大田区は二十三区内で一番広く、人口も多く、海や川もあるのに改善されているのはすごい事です。
   みんなが使う水だから、水の事を理解して、どうしたら地球の水を守れるか、考えて行動していく必要があると思います。
   そして私も、小さな事から始めて継続していく事で、きれいな呑川と花を一緒に見られる未来をつくる、一つのピースになりたいです。

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おおた地球さんご賞準大賞

当たり前」の未来を目指して

大森第六中2年 小林 律仁

   私はこの夏、瀬戸内海に旅行に行った。瀬戸内海は世界で有数の美しい海域だそうだ。海の透明度は高く、あちこちに小さな島が浮かび、空は青く、私の心も浮き立つかのようだった。しかし、港沿いの海にはペットボトルやお菓子のゴミが浮かんでいた。私はせっかく綺麗な海なのになと残念に思った。その一方で、こんなものかなと当然のように思っている自分がいた。そんなとき、私のすぐ近くで写真を撮っていた外国人の男性が、そのゴミに気付いた。すると、その外国人は靴と靴下を脱いで下に向かっていった。水深は少なくとも三メートルはあり、下に降りるには石垣のような壁を伝う必要があった。周囲がヒヤヒヤしながら見守る中、彼はその壁を掴み、少しずつ海面に近づいていった。そしてゴミに手を伸ばしたが届かず、足を伸ばしてゴミを近づけてゴミを拾った。彼は近くに浮かんでいたゴミを片手で抱えられるだけ拾うと、また少しずつ上ってきた。近くで見守っていたおじさんが、その外国人に
「あぶないよ。」
と声をかけた。すると彼は
「すみません。But,we have to protect this beautiful sea.(でも、この綺麗な海を守らないと)」
と語った。私は驚いた。彼も私も旅行者で、彼にとってはおそらく自分の国ですらないのに、他人の落としたゴミを危険を犯してまで拾いに行くのかと衝撃を受けた。私は今までゴミが漂っていることを仕方ないと受けとっていた自分が恥ずかしくなった。目の前の海が汚れていても、どこか他人事だった。だからといって彼のように危険を犯すことが正しい方法とは限らないが、少なくともその風景を「当たり前」と捉えたり、「仕方ない」と諦めてはいけないのだと気付いた。この綺麗な海を守るのは私たちだ。私たちひとりひとりだ。何を「当たり前」にするかによって、行動は変わってくるのだと気付かされた。私は日本の綺麗な海や山や川をずっとずっとこれから先も「当たり前」にしていきたい。そのために自分にできることは、少しずつでも行動していきたい。その後、私は砂浜に落ちていた誰かの花火やお菓子の小さなゴミを、いくつか拾い、自分の持っていたビニール袋に入れた。今までの私だったら目には入っていても、見えていなかったかもしれない。嫌だなと思ってそれで終わりだったかもしれない。だけど、諦めるのはもう終わりにした。本当に小さな一歩だけれど、未来の「当たり前」を作っていくのは今の私たちだと信じて、これからもひとつひとつ行動していきたい。

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公益財団法人伊東奬學会賞

「多摩川活動」と「うのき水辺の楽校」が私に教えてくれたこと

嶺町小5年 遠藤 さくら

   私の通っている嶺町小学校は、多摩川の目の前に建てられています。休み時間には、多摩川の土手で思いっきり遊ぶことが出来ます。また、その豊かな自然環境を活かした
「多摩川活動」
という授業が行われています。多摩川活動とは、自分で魚をどうやって取るか?を自ら生徒達が考え、実際に多摩川に入り魚を取ったり、多摩川に生息している動植物の観察などを行う授業です。
   私は、多摩川の自然と一緒に学ぶ楽しさや自然の大切さを知ることが出来るこの授業を、嶺町小学校にしか出来ない素晴らしい活動だと思っています。しかし、私は多摩川活動が苦手です。なぜなら、川はちょっと臭いし汚いなと思ってしますからです。
   でも今回、第二回「おおた地球さんご賞」作文・エッセイコンクールを機に、多摩川活動=苦手と思っていることに疑問を持ちました。それは、川が自ら汚くなったのではなく、人間が自然よりも自分達の生活を優先し、川を汚染した結果だからです。
   そこで、なぜ多摩川が汚染されたのかを考えてみると、一番にポイ捨てや大気ガス、喫煙が思いつきました。さらに、多摩川の汚染をインターネットで調べてみることにしました。少し時をさかのぼり、千九百五十年代には本当にきれいな水にしか生息できない白魚や鮎がいました。しかし、千九百六十年代には高度経済成長の影響で工場用水や生活用水がきれいにされずにそのまま多摩川に流されていたので、川が汚染されてしまいました。
それから、下水処理場ができ、長い月日を経て、私達が多摩川活動を出来るくらいまでのきれいな川になっていきます。実際、今、私が授業で入っている多摩川では、ヌマチチブやエビなどを見ることができ、きれいな水草も生息していて、水に透明度もあります。この状態を維持しなくてはいけないし、できれば白魚がまた生息できるような状態になることを願います。
   また、多摩川活動にはサポーターとして「うのき水辺の楽校」
という団体の方がお手伝いに来てくれています。この団体は、子供達の自然体験や交流を通して、多摩川における良好な水辺環境づくりや自主的・主体的な環境教育を目的に活動されています。私はこの団体の方々から、魚を観察する時は観察する用の水槽に水と食塩を入れて、川に返すまでに死なせないようにする工夫を教えていただいたのが印象に残っています。
   多摩川活動を通して、このような活動をしている方々がいることを知り、私の大きな学びになりました。そして私が今思うことは、一人一人の気づきや心がけがきれいな多摩川を維持するために必要だということです。そして今、私がすぐできることも気づきました。それは、この作文をより多くの方に読んでいただき、多摩川のきれいな環境を保つことや、その環境を保つために活動している方がいることを多くの人に伝え知ってもらうことです。今後もSNSなどを通して情報発信していきます。

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公益財団法人大田区文化振興協会賞

失いたくない

大森第十中2年 P.N.プランクトン

   突然だが、私は旅行が大好きだ。自分が行ったことのない場所や遠い場所、そして美しい自然がある場所。美しい自然がある場所は、何度行っても飽きない。緑りが豊かで、都会とかと違って空気や水が澄んでいる。何度も同じ場所に行っているとあることに気が付く。前と風景が変わっている。
   私は、箱根湯本や、八ヶ岳などの自然が多い場所に旅行することが多い。ある日いつもと同じように家族と旅行に行った時、ふと、気が付いたことがあった。以前と光景が違うのだ。以前、ゆるやかで魚などが泳いでいた川が、川幅が狭くなって段差のせいで川の流れが急になっていたのだ。それだけでなく、以前まであった森や林が切り開かれてレジャー施設になっている場所や、前まできれいな場所にポイ捨てされたゴミがころがっていたりといろいろ風景が変わっていた。後で親に聞いた話だと、外国人観光客のためにレジャー施設を増やしたそうだ。前まで遊んでいた川も遊べなくなって、散歩もゴミがころがっている道を歩いて、きれいな緑をあまり見られなくなるのだなと、思い出の場所が少しなくなったことで少し悲しくなった。自分が失うと思わなかったものを失ってしまったと気づいたから。木や花や草などの緑が消えていって、その変わりに、人工物や自然発生していないゴミ、人の影が増えていく。自然への同情心と罪悪感が込み上がってきたその時の私は、心の中で自然に対しての謝罪しかできなかった。その時の自分は、あるものだと思っていた物がなくなったショックで何も行動をおこすことができなかった。その時の旅行中は、表向きには楽しんでいたが、裏ではこの同情心と罪悪感を抱えながらこの旅行をすごした。自分が大好きな旅行がこんな楽しくなくなったことは、これが初めての体験だった。私はもうこういう楽しくない旅行はこれが最初で最後にしたいと改めて思い、この時の旅行は、以前まで鳴いていた蝉の鳴き声があまり聞こえなかった。
   でも、今の私はあの項の私とは違う。今の私は、少しだが行動をおこせる自分になっているから。自然や命を大切にして生活することを心がけている。ポイ捨てはしない、ゴミを見つけたら捨てられる場所に捨てる、食べられる物はちゃんと全部食べて食べ物をなるべく残さない、再利用できる物は再利用するなど、自分なりに頑張っている。これからもまた旅行に行った時もしかしたらもっと他の時にまた、あの項と同じ体験をしてしまうかもしれない。私に未来はわからない。その時行動できなくてもいつか絶対に行動しなきゃいけない。もちろん私一人ではこの問題を解決することはできないが、誰か一人でも行動をおこせば変わるものもあるのではないかと私は思う。これからも、大切な物を失わないように頑張って生きていこうと私は思った。

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荏原製作所賞

二酸化炭素と交通

大森第六中2年 川瀨 元

   私は小さいころから鉄道が好きだ。特に好きなのは路面電車と夜行列車。
   しかし、現在ではどちらも「絶滅危惧種」といっても差支えないようなものになっている。
   ではなぜ、路面電車は衰退してしまったのか。
   路面電車は、東京オリンピックごろより始まった自家用車の急速な普及、いわゆる「モータリゼーション」によって壊滅的な状況に追いやられた。
   一方の夜行列車は、新幹線や航空機の普及、高速バスの台頭により廃止に追い込まれた。
   一見なんの関係もなさそうな路面電車と夜行列車の廃止理由だが、実は大きな共通点がある。
   それはどちらも、自動車の普及が理由の一つになっていること。
   自家用車と高速夜行バスの違いはあれど、自動車の普及により、シェアを奪われ、廃止に追い込まれていたのだ。
   自動車とは便利なものである。決められた場所へしか行けない鉄道と比べて、自分行きたい場所にピンポイントで行ける。鉄道のない場所にも行けるし、鉄道のない時間にも行ける。
   実際に使っていて便利と感じることは多い。
   だが、大切なものを見落としてはいないだろうか。
   よく知られている通り、鉄道は他の交通手段と比べ、環境に与える負担は少ない。
   二〇一九年に国土交通省が行った調査によると、自家用車は鉄道の7倍二酸化炭素を排出する。
   便利さを求めるあまり、支払う代償を軽視してはいないだろうか。代償とは環境への負荷である。様々な側面から環境の保全を考えるのであれば、この事態を見直さなければならない。
   前々から言われてきたことではあるが、まったく動きを見せない。
   しかし、近年になってようやく、改善の動きが見えてきた。宇都宮ライトレールの開業である。
   栃木県の宇都宮にできた、七十五年ぶりの新しい路面電車路線である。
   もともとは、交通を便利にするためにつくられたものだが、市の廃棄物発電の電力の提供を受けるなど、環境保全にも貢献している。
   開業一年を迎えるが、成功といえる成果を出しているようだ。
   どちらかを滅すのではなく、手を取り合った環境にやさしい交通システムを築いてほしい。

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奨励賞(小学生の部)

呑川から考える、海洋汚染

池上第二小6年 白谷 絢子

   私が通っている学校の目の前には、呑川が流れています。雨が降ると、にごったり臭くなったりして、正直きれいとは言えない川です。私は、三年生の時に総合の授業で、そんな呑川のことを学びました。そのときには、実際に呑川沿いを歩きました。私がよく見る蒲田駅の近くの呑川は、いつもにごっている汚い川だけれど、少しさかのぼっていくと、とてもきれいで白鷺がいたりして、とても驚きました。同時に、私がよく見る汚い呑川も同じようにきれいにできるのではないかと思いました。
   私は呑川によくペットボトルなどのごみが流れているのを見かけます。こんな風に捨てられたごみは海に流されて、海洋プラスチックになってしまいます。こういった身近なことが、最近問題になっている「海洋汚染」につながっています。世界中の海には一億五千万トン以上のプラスチックが蓄積しているといわれています。そして、海の生き物たちがビニール袋を食べたり、漁網に引っかかって動けなくなったりするのです。また、マイクロプラスチックを食べた魚を食べると、人間にも被害が出るかもしれません。このような海のごみの約七割は、川から流れてきたものだそうです。つまり、呑川で捨てられたごみも、海洋汚染につながっているのです。このままだと、海では魚よりごみの方が多くなるのではないか、とも言われています。私は、ごみにあふれ返った海を見たくありません。そのためにも、川からきれいにしていくことが、大事だと思います。
   呑川でも、さまざまな対策をしています。私はよく、呑川に、ごみをせきとめているオレンジ色の仕切りのようなものを、見かけます。ずっとあのままなのだろうか、と思ったりしますが、清掃を行っていると授業で聞きました。また、川の酸素不足を解消するために、高濃度酸素水を入れている機械もあります。それでもなかなか呑川がきれいにならないのは、雨が降ると下水処理場が限度をこえて、生活排水を流しているからだそうですが、私は一人一人の意識も理由の一つだと思っています。私の母は、たまに布団や自転車が落ちているのを見る、と言っていました。このことを初めて聞いたとき、とても驚いたし、川にそんなものを捨てるのかと、信じられない気持ちでした。
   私は、みんなが川だけでなく道路などにもごみを捨てないようにしよう、と心がければ、呑川は、段々きれいになっていくと思っています。また、ポイ捨てをしてはいけないということや、川での清掃活動を、教えたり伝えたりする場をつくるのも大事だと思います。
   そして、みんなの心がけが少しでも海洋汚染を防ぎ、きれいで豊かな海に戻るといいなと、思っています。

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奨励賞(小学生の部)

みんなに伝えたい、海のこと

出雲小4年 佐藤 那帆

   私はこの夏、お気に入りのものができました。それは、レジンで作ったキーホルダーです。これは、ただのキーホルダーではなく、海洋プラスチックの破片を中に入れて作ったものです。
    私は、アップサイクルアーティストである川上仁美さんのアクセサリーづくりイベントに参加しました。
「こんなにたくさんの色があるんだ。」
私は机の上の容器に入っている海洋プラスチックを見て、そう思いました。赤や青、緑など、全部で十しゅるいの色のプラスチック片があり、とてもきれいでした。緑色の破片は、もともとスーパーのかごなのではないかなと思いました。私はかっこよくて、大人っぽい感じにしたいと思い、灰色に少し白色をまぜて作りました。完成してから、お母さんも、
「こんなにかわいくできるんだね。」
とうれしそうでした。作り終わってから、しょうかいコーナーにあった本を、お母さんといっしょに読みました。プラスチックゴミを食べて、体調をくずしてしまった鳥の絵本です。他にも、エサとまちがえてプラスチックごみを食べてしまう動物の本がたくさんあったので、そんなにひがいが多いのだと悲しくなりました。
   八月になり、宮崎県への旅行中に「毒モンスター水族館」へ行きました。そこにも、海洋プラスチックごみの展示がありました。たった一本のペットボトルを捨てるだけで、海の生き物にとって、悪いことがれんさすることが分かりました。くわしく知りたくて、旅行から帰ってから、インターネットで調べてみました。そうすると、神奈川県のニュースが見つかりました。海岸に打ち上げられたシロナガスクジラの胃の中から、プラスチックが見つかったそうです。私は、すぐ近くの県でこのようなことが起きていることに、とてもおどろきました。
   海のプラスチックごみがなくなれば、どんな世界になるでしょうか。海の生き物たちが苦しまなくてすむ世界になるはずです。早く、そういう世界にしたいです。私は、海のプラスチックごみをへらすために、ポイ捨てを絶対にしないでほしいということを伝えたいです。海で捨てていないから関係ないのではなく、雨や風で飛ばされると、海までたどり着いてしまうからです。私は、ポイ捨てをしたことはありません。もちろん、これからも絶対にしません。私がこれから取り組んでいくことは、地いきのごみひろいに参加することです。一年生の時にも参加したことがあるのですが、今の方がごみひろいに対する気持ちが強いです。ごみをきちんと収集して、再利用できるものは分別すれば、海の生き物たちが過ごしやすくなるはずです。ごみひろいの時に地域の人に会ったら、プラスチックごみのことを話して、知ってもらいたいです。

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奨励賞(小学生の部)

わたしたちのど力で決まる地球

出雲小4年 仙頭 秀駿

   一学期の終業式のとき、副校長先生が夏休みの間に体育館に設置されている電球をLED電球に交かんする工事が行われると言っていました。その話を聞いたとき、なぜ、まだ使える電球をわざわざLEDに交かんする必要があるのか、ぼくには分かりませんでした。そこでまず、LEDとは何かを調べてみることにしました。
    LEDとは、「Light Emitting Diode」の頭文字を取った省りゃく語です。ふつうの電球の消費電力が約六十Wなのに対して、LEDは約十Wと使用する電力にかなりの差があります。また、日本は火力発電所が多いため、発電をするのに石炭や天然ガスを消費してしまい、二酸化炭素が発生します。そこから地球温暖化が進んでしまうそうです。そのため、ふつうの電球をLEDにすることで電力の消費が少なくなり、地球温暖化をおくらせることができます。さらに、ふつうの電球は一年くらいで使えなくなりますが、LEDはなんと十年くらい使えるそうです。そのため、LEDにすることで電球のゴミを十分の一に減らすことができます。このような理由から、体育館の電球をLEDにかえることは、とても地球にやさしいことなのだと分かりました。
   しかし、LED電球を使っても二さん化たんそが出るという事実は変わらないため、LEDに交かんしただけでは、地球温暖化を完全に防ぐことはできません。LEDに交かんする以外で、地球のためにできることは無いのでしょうか。LEDはとてもエコな電球ですが、電気を点けたままにしていると電力は消費されてしまいます。そのため、ぼくは使わない電気を積極的に消すことで、「むだ」なエネルギーを消費しなければよいのではないかと考えました。地球のためにこまめに電気を消すと聞くと、みなさんはそんな小さなことで地球温暖化を防ぐことはできないと思うかもしれませんが、一人一人が小さな「むだ」を減らすことが、やがて大きな成果につながるのではないかと思います。また、電球をLEDに交かんすることは、お金がかかるのでだれでもできることではありませんが、使わない電気を消すことはだれにでも、かん単にできます。
   「体育館の電球をLEDにする」という話は、ぼくに地球のことを考えるきっかけをくれただけでなく、今ある地球を未来に残すために一人一人ができることを考え、必要なことをやるべきであることを教えてくれたのではないかと思いました。小さな行動から始めていきます。

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奨励賞(小学生の部)

大好きな多摩川

南六郷小4年 小林 真弓

   わたしは、自然がたくさんあって生き物が自由にくらしている多摩川が好きです。多摩川には大きなテナガエビや、小魚、かわいい鳥などがいます。わたしは、鳥の中で一番好きなのはコサギです。真っ白で羽を広げると大きくて、きれいです。わたしが見た時は、真上を通っていって、船の上に止まりました。白鳥かと思ってお母さんに聞いてみると、「サギかもしれないね。」と教えてくれました。
   水にいる生き物で好きなのは、テナガエビです。このエビは、友達がつかまえて学校で飼っているエビです。テナガエビは、ハサミがすごく長くて、体も大きいです。もし自分が小魚だったら、このエビには負けてしまうな・・・と思うでしょう。川で見たエビの中でも一番と言ってよいほど大きなハサミでした。わたしは、小さなスジエビならつかまえたことがあるけれども、十九センチメートル近くあるテナガエビは他では見たことがありません。友達が先生に見せにきた時には、すごくよろこんでいました。
   小魚も大好きです。多摩川には、ハゼ、アユなどの魚がいます。魚をつかまえるのはたいへんで、見つけてもすぐに逃げられてしまいます。せっかくつかまえても、水そうでかっていると一日で死んでしまうことがあります。先生にわけを聞くと「小魚は、あみでつかまえた時にうろこがきずついてしまって、死んでしまうことがあるよ。」と教えてもらいました。だから、魚をつかまえる時は、きずつけないように気をつけたいと思います。スジエビは、いつもはつかまえるとすぐに死んでしまうのですが、最近は長生きしているのでうれしいです。
   わたしは、学校のビオトープにやってきたヒキガエルのたまごからかえったオタマジャクシを育てたこともあります。しかし、そのオタマジャクシも、急に死んでしまいました。その時も、死んでしまった理由を考えました。空気、えさ、水そうの広さ、何が原因なのかを色々と考えました。色々と、調べる中で、その時は、「空気」なのかもしれないと思いましたが、他の友達に聞いてみると共食いをすることもあるということも分かりました。
   自然がたくさんあって、すてきな多摩川ですが、川にはごみが落ちていることがあります。小さなごみは、多摩川に住んでいる魚たちが食べてしまうこともあって危険だと思います。また、ごみは生き物の体にからまってしまう危険もあり、魚たちが苦しんでしまうと思います。それは、人間が生き物を苦しめていることだと思うので、ぜったいに物を捨ててはいけないと思います。わたしは、多摩川をもっときれいにするために、遊びに行く時はごみぶくろを持っていったり、川に落ちているごみをひろったりしようと思います。自分だけ努力しても変わらないと思います。だから、他の人にも協力してもらいたいです。

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奨励賞(小学生の部)

ぼくたちが目指す未来の多摩川

南六郷小4年 吉井 誓彦

   ぼくは、多摩川にたくさん生き物がいることが大好きで、虫や魚をよくつかまえに行っています。近所に六郷水門という生き物がたくさん集まっている場所があるので、よく出かけています。あみですくって生き物をつかまえると、教室に育てるための水そうがたくさんあるので、そこに放って観察したり、えさやりをしたりしています。すごく楽しくて、毎日登校するたびにドキドキしています。
   しかし、育てるのは簡単ではありませんでした。つかまえたよく日に水そうに入っている生き物をのぞくと、二匹のテナガエビ以外は死んでしまっていました。水の種類がちがうから生きられないのか、まだ分かりません。
   多摩川には、人間の知らない所で、たくさんの生き物がくらしていることが分かりました。ぼくは、本で多摩川のことも調べました。上流や中流にも、ページがうまるほどつかまえてみたい魚や虫がいました。その生き物たち全部によって多摩川で命が生まれ、ひそかに数千匹・数万匹生きられるといいです。
   じゅぎょうでは、昔の多摩川はせんざいを流したり、トイレの水も流したりしていたことが分かりました。想像するだけで苦しかったけれども、時がたつにつれて人々が川を大切にし始めたことが分かって、本当によかったです。しかし、まだ川はよごれています。魚をとろうとした時に、あみを水の中に入れてもち上げるだけでどろがつき、小さいあみの中でも魚が見えなくてたいへんでした。場所を変えてカニをとりに行っても、くつを川に入れただけでしずむような気もしました。多摩川は、もっときれいにできるとぼくは思いました。ぼくたち子どもでも、自然を大切にする心をもつのは当然のこととして考え、ごみを出さないためにリデュース・リユース・リサイクルの声をかけたり、ごみ拾いをしたりするのが、ぼくたち子どものベストだと思います。今は、アユが帰ってきたということも聞きます。喜ぶのもいいですが、よい状態をたもち続け、生き物たちを大切にする心をもつことが今できることだと思いました。
   多摩川には、外来種もいると知りました。まだ外来種を知らない時に多摩川に行ったことがありました。その時、耳が赤いカメを見つけて、かわいいという気持ちが出てきました。しかし、外来種について調べるとミシシッピアカミミガメだと分かり、ぎ問が出てきました。なぜ、こんなにかわいい生き物を捨てるのか、いや、それ以前の問題として外来種をころさないといけないのか。人間のせいだと思うのに、すごく不思議になりました。
   多摩川にピクニックに行くと、家よりも気持ちよく食べられます。生き物をとったり、育てたり、ここまで好きになったりしたのも多摩川のおかげです。もっときれいにして、生き物をふやせると思うので、未来の多摩川が楽しみです。

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奨励賞(中学生の部)

明るい未来に向かって

雪谷中2年 加藤 紗永

   「SDGs」という言葉を初めて聞いたのは、どのくらい前のことなのだろう。最近よく聞くようになったSDGs。今ではバラエティ番組でも耳にするようになった。そんなSDGsについての特集をたまたまテレビで見たとき、私の中でふと疑問が生まれた。
「SDGsは、達成できるのだろうか」
   SDGsとは、「持続可能な開発目標」を表す略称のことである。簡単に言うと、世界中の問題を世界のみんなで協力して二〇三〇年までに解決しよう、ということだ。ここで気になったのが、「二〇三〇年までに」という部分だ。二〇三〇年。現在から約六年後。今からの六年で、どんなことが、どのように変わるのだろう。たくさんの疑問が生まれて居ても立っても居られなくなった私は、SDGsの十三の目標、「気候変動に具体的な対策を」に焦点をおいて調べてみることにした。
   まず調べて驚いたのは、SDGsが二〇一五年、今から約九年前の国連総会で採択されたということだ。私がSDGsという言葉を最初に耳にしたのは二〇一九年のことだ。企業などから注目され始めたのも最近で、二〇一八年頃のことらしい。誕生から約四年。それまでSDGsのことを知らなかった私自身にも、SDGsが世間に浸透していなかったことにも驚いた。
   また、地球上の気候変動について調べて、地球の気温が一八八〇年からの約百三十年の間で〇.八五度も上昇しているということを学んだ。最初は〇.八五度しか、と感じたが、この〇.八五度の変化により、海面の上昇や生態系に影響を与えていると知った。特に、世界平均海面水位は一九〇二年から二〇一〇年の百八年間で十九センチメートルも上昇しているそうだ。気候変動や温暖化が進むと、現在のような生活ができなくなる、ということを学んだ。
   これら以外にもたくさんのことを調べて、再度「SDGsは達成できるのだろうか」と考えた。色々なサイトを見て、多くの国や企業が取り組みを行っていることがわかった。だが、それらの取り組みだけで解決のできることなのか。確かに変化してきているし、良い方向に向かっている部分も多い。しかし、それは国や企業がやってくれているから、で済ますことのできることではないと思う。誰かがやってくれる、ではなく、自分の問題として捉えて行動を起こすことが大切なのではないのか。その考えが大切なのではないか、そう考えた。
   環境についての問題は規模が大きいため、自分にできることは限られてくると思う。でも、だからこそ一人ひとりの意識を変えていかなければいけないのだと思う。環境問題は他人事ではない。いつか自分に返ってくることだ。まずは自分から、些細なことでも行動していこう。いつかの未来が少しでも明るいものになるように。

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奨励賞(中学生の部)

山の中で感じたこと

雪谷中2年 平岡 治子

   夏の東京は本当に暑い。それは建物や自動車の交通量が多いからだ。建物が多い分、緑地面積が少なくなり、風通しが悪くなる。また、地表面はアスファルトで整備され、建物や工場、自動車からの排熱もあって、東京をはじめとする都市部は、いわゆるヒートアイランド現象に悩まされている。
   しかし、昨年の夏に訪れた、尾瀬の燧ケ岳は、見渡す限り自然しかなく、涼しい風が吹いていた。素敵な場所だと思った。木々の中に続く土の小径と、時折現れる木道や木製のベンチだけ。コンクリートや電柱、高い建物などどこにも見当たらない。
   燧ケ岳は、東北や北海道で一番高い山で、深田久弥の『日本百名山』でも紹介された、高山植物の豊かな山だ。しかし、尾瀬全体で見ると、ほとんどの登山・観光客が群馬県側の尾瀬ヶ原に集中している。燧ケ岳で出会ったのは数人だけで、山頂でも自分たちを含めて七~八人しかいなかった。理由は、一~二泊しないと歩けないコースだというのと、山域を管理しているのが福島県で、関東から来る人々にとっては遠回りになるからだ。途中の湿原で写真を撮ってくれたおじさんも地元の人で、ずいぶん昔にも一度登ったことがあると話してくれた。
   一方、同じ百名山でも、富士山は国内外からたくさんの人が集まり、登山道には長蛇の列ができるという。山梨県側で一日の入山者数を規制したり、入山料を徴収したりし始めたこともニュースで知った。
   そして以前道徳の授業で、富士山にはたくさんのゴミが捨てられているという話を教わった。道には登山客が落としていったお菓子の包み紙のような小さなゴミ、富士の樹海には不法投棄による家具・家電などの大きなゴミ。本来は自然だけのはずだった場所が、ゴミ捨て場へと化していたと。この話を聞いた時、とても残念だった。これが日本の山なんだなと思って、失望した。
    しかし、あの時に訪れた燧ケ岳は、そんなイメージを一変させた。そこは、ゴミなどどこにも落ちていない、昔のイメージ通りの自然そのものの場所だった。自然に囲まれる気持ちよさや幸福感を知り、またこの美しい場所に戻ってきたいと思うことができたし、自分たち人間には、自然が欠かせないんだなと強く感じることができた。
   自分は、東京でまた来たいと思える自然に未だ出会えたことがない。それに、今の自分には、自然を直接守る活動に参加することはできない。しかし、自然を壊す原因になる行動をしないことならできる。小さなゴミを捨てないことや、身近な人たちに捨てさせない意識を強くすること。さらに、自分にできるということは、他の人たちにもできるということだ。身近な人たちから一緒に、それらを意識して、これからの自然とともに生きていけるようにしようと、強く思った。

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奨励賞(中学生の部)

まずは小さな意識から

大森第十中2年 小川 祥人

   私は水質汚染について考えた。水質汚染が起こる原因として主に工場や農業から出る産業排水、家庭生活で排出される生活排水、気候変動にともなう気温上昇や渇水、豪雨の増加の三つが挙げられるが、その中で特に問題なのが生活用水である。事実、私たちの住む東京では、川や海に流される排水による汚濁の七〇パーセントは生活排水に起因しているというデータもある。生活排水処理率は上がっているとはいっても処理のためには多くの水を必要とするため、いつまでも頼る訳にはいかない。そのため、個人の取り組みが問題解決のカギになってくる。
   個人でできる取り組みとしてよく言われるのが、できるだけ油や調理くずを排水溝に流さないようにしよう。トイレはこまめに掃除しよう。などの水を汚さない工夫だが、一部を除いて手間がかかることばかりだ。今や共働き家庭が増え、家事にあまり時間はかけたくない人も多いので、どうしてもかかる一手間というのは省かれがちである。なので、その分手間がかからない工夫を継続していくことが大事になってくる。例えば食事は残さない。洗剤の量は適量又は減らす。水をあまり使わないタイプの洗濯機を選ぶなど。特に最後に挙げた生活排水そのものを減らす工夫というのは蛇口の水を出しっぱなしにしないなどの小さな気遣いができることなので、一手間喰わずに済むはずだ。実際わが家でも最低限生活排水を減らす工夫や気遣いは徹底していて手間がかかりすぎるものは無理だと割り切っている。環境保全第一の人ならできることは全部やればいいし、私生活第一ならそんなに頑張らなくていい。ただ最低限はやろう。それだけである。
   環境保全で大事なのは、無理をしすぎてはいけないことだと思う。人それぞれ余裕とか環境に対する意識は違うはずなので、自分に合った工夫を考え、行動するだけで十分だと思う。継続さえできれば自然と環境保全の意識が強くなることが期待できるし、日本の多くの人がそうなれば問題解決に向けて加速できるであろう。小さな意識が地球の水を守る。そんな未来を期待したい。

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奨励賞(中学生の部)

地球温暖化について

大森第十中2年 勝又 弓月

   僕は「地球温暖化」という言葉をよく耳にします。例えばニュース番組などです。よく耳にする地球温暖化ですが僕は何が悪いのかわかりませんでした。たしかに気温が上昇していき暑くなるのはきついです。しかし寒い地球の人々からすれば寒さが緩和されて住みやすくなります。しかも気温が低いため育たなかった植物が育つようになります。
   地球温暖化の利点は寒い地域に住む人以外にもあります。地球温暖化の影響で二酸化炭素が急速に増加します。これは一見悪そうに聞こえますが、二酸化炭素は植物が光合成するために必要不可欠な物です。その二酸化炭素がたくさんあるということは、光合成速度が増加し植物の生育がとても進むということです。
   ここで僕は疑問ができました。それは、
   「なぜ地球温暖化はメリットがたくさんあるのにニュース番組で悪いものとして取り上げられているのか。」といった疑問です。
   そこで僕はインターネットを使い疑問について調べました。
   調べてみた結果地球温暖化に対するデメリットが多くあったので紹介します。
   それは地球の気温が上昇し続け、気候や生物などの自然界のバランスを崩してしまうことです。気温の上昇、海面の上昇などで、変化に耐えられなかったり、耐えていても変化したことによって動物の強さの順番がおかしくなり、生息地や食料が奪われて絶滅する動物がでる可能性が出てきます。一つの柱が絶滅しただけでその動物を食べていた動物が生きられなくなり、いつか人の食べるものもなくなるかもしれません。そう考えると地球温暖化はとめた方が良いと思いました。他にも強い台風や集中豪雨などの災害が多発してしまうそうです。それにより干ばつや、海面上昇で食料や居住地の喪欠が引き起こされてしまいます。
   僕は調べてみて疑問が解消しました。僕が思っていた百倍くらい深刻で驚きました。食料や居住地がなくなり戦争が起こってしまう可能性もあると思いました。
   地球温暖化の原因は電気を生み出すとき、火力発電をして石炭などをたくさん燃やすことや、家畜を育てることなどです。このことをふまえて僕が考えた解決策は、火力発電を少なくし風力や水風発電を多くすることです。しかしこれはお金も時間もかかってしまいます。なので僕は部屋の温度を一定にすることを心掛けたいです。部屋に温度計を置いて、部屋の中の温度を一定にすることで、電気を使いすぎることがなくなると思いました。
   このように僕でもできることで地球温暖化が少しでも解決に近づくようにしたいです。

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奨励賞(中学生の部)

美しい砂浜を守るために

大森第十中2年 笹本 茜

   私は昔から危惧されている地球温暖化について今回考えた。きっかけはこの夏、母が子供の頃に遊んでいた海水浴場に行ったとき、三十年前には十五メートルほどあった、砂浜がなくなっていたことに驚いていたことだ。
   この現象は、地球温暖化によって北極、南極の氷河が溶け、海の水位が上昇していることが原因だ。昔は地球温暖化の問題点として海面上昇が特に考えられていたようだが、近頃では気温上昇による、台風や局地的大雨にも私達は困っている。そこで私は、この問題解決について日頃から意識できることはないか、考えてみることにした。
   すでに私が行っている取り組みとしては、エアコンの消費電力を抑え、部屋の温度を保つために、ドアをこまめに閉めている。さらに扇風機で冷たい風を循環させ、エアコンの設定温度が二十八でも気持ちよく過ごせるようになった。また移動手段は徒歩や自転車または公共交通機関を利用している。これらは自動車に比べ、排出される温室効果ガスの削減となる。さらに健康増進に役立つ。しかし、これだけでは簡単に解決できない。果たして地球温暖化を防ぐことはできるだろうか、私は不安になった。
   そこで、国や社会で行っている実際の取り組みを調べてみた。
   近年では地球環境に優しい電気自動車が開発されている。しかし日本ではあまり普及率が伸びず、ガソリン車が多くを占めていることが課題となっている。日本の国会では二〇三五年までに新車販売を全て電気自動車にすると発表した。それに向けて減税や補助金を出す取り組みを始めている。世界的にも二〇五〇年に向け、三億トン以上のCО2削減インパクトを目指している企業もある。例えば、パナソニックでは部品のリサイクルや紙主体のパッケージの採用に取り組んでいる。
   調べてみると、自分の知らないところで、たくさんの企業が努力していることがわかった。
   少しずつ、地球温暖化を食い止める希望がみえてきた。
   今私達にできることは、自分達の行動一つ一つが地球環境にとって良いことなのか、悪いことなのかを日頃から考え、改めていくことが必要だ。地球環境を少しでも改善できるよう、今日から私は早寝早起きを心がけ、電気使用量を減らすようにする。
   美しい海と砂浜の景色を守るため、今からでも一人一人が意識しながら過ごすことが大切だ。

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奨励賞(中学生の部)

私たちののみ川を守るために

大森第十中2年 富永 遥

   私は水質汚染について考えた。水質汚染とは、人間の行動によって引き起こされた、河や河川、地下水など、水に対する有害影響のことを言う。
    私はまず水質汚染を無くすために、小学校の家庭科の授業を思い出し活かしていきたいと思う。なぜそう思ったかと言うと、水質汚染は皿の油汚れや洗剤の使いすぎでも起こるというのだ。家庭科の授業では、皿に油がついていた場合紙で拭き取る、ということや、洗剤は水で薄めて使いすぎを防ぐなど、私達は水質汚染を防ぐために必要なことを習っていた。そのため私は上記のことを気をつけて生活したいと思う。
   また私は学校に行く途中、必ず呑川を通る。呑川は沢山の生き物が泳いでいたり飛んでいたりする。多くは透き通った綺麗な水が流れている場合が多いが、たまに誰かが捨てたであろうノートブックや小さめの電子機器、紙などのごみがたくさん流れている日もある。私はそんな呑川を見て悲しい気持ちになった。呑川は大田区だけの物ではなく、東京都民みんなのものなのに、個人のポイ捨てなどにより呑川が汚れていってしまうのは一東京都民としてあってはならないことと思った。水質汚染が問題になっている今、気にせず呑川に物を捨てる人やごみを流す人がいると知ったからだ。なので私は、このように平気でごみを捨てるような人でなく、誰かがごみを捨てようとした時に注意できるような人になりたいと思った。
   私はこの水質汚染を調べ、一人一人の意識が大切だと思った。水質汚染の主な原因は生活排水だと言う。冒頭でも述べた通り、私は日々の生活で些細なことから気をつけ、少しでも世界の水質汚染が日本での取り組みによって無くなれば良いなと思った。もちろんみんなが意識して水質汚染を無くす取り組みが進めば良いと思うが、中には反対だったりどうでもいいと思う人もいるだろう。なので私はそのような人のために水質汚染についてもっと深く知り、みんなに環境を守ることの大切さについて教えて行けたら良いなと思った。

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奨励賞(中学生の部)

地球環境について

大森第十中2年 永田 遥真

   地球の環境問題は、僕たち一人一人の生活に直結する重要な課題だと思います。温暖化や大気汚染など地球規模の環境問題は数多くありますが、その中で、身近な地域で取り組める具体的な環境改善の方法を三つに分けて考えました。
   一つ目は、「ゴミの分別とリサイクル」です。これは地域レベルで実行することができる最も基本的で簡単な取り組みだと思います。これは、自治体で義務付けられていることですがその徹底さは十分ではありません。そのため、家庭内であらかじめゴミの分別を適切にしておくことで資源の有効利用や廃棄物の削減に大きく貢献できると思いました。また、地域の清掃活動に僕たち中学生が参加すればポイ捨てをより防ぐことができ僕たちの意識も変わり地域全体が良くなっていくと思います。清掃活動は地域住民同士の連帯感を高めるだけでなく、小学生など小さい子どもたちにも環境保護の重要性について教えることができて良い機会にもなると思います。
   二つ目は、「エネルギーの節約」です。エネルギーの節約は身近な取り組みで非常に効果的だと考えました。エネルギーの多くは化石燃料というものに依存しています。そのため、これが多くの温室効果ガスの排出につながっているということです。なのでエネルギーの無駄遣いを減らし効率的に使うことで地球にかかる負担も減ることが分かりました。具体的な例として家電製品の使用を控えたり、使用する場合はエコモードで使用すること、照明をLEDに変えること、エアコンの温度設定を適切にすることなどがあります。どれも中学生ができるのでこのことを皆に呼びかけ自分も実践します。また、交通手段も重要なポイントです。自動車は便利ですがその分排気ガスが多くでるため地球にも自分たちの健康にも悪影響がでます。なので短い距離なら「自転車や徒歩でいいんじゃない?」と呼びかけたり、バスなど公共交通機関の利用をすることで、交通渋滞などの問題も解決できると思います。
   三つ目は、「地域の自然を守る」ということです。例えば地域の公園や緑地を保護することで都市の暑さを緩和することができたり、生態系の多様性を守ることができます。また、地域の川や湖の水質保全活動に参加することで水質汚染を防ぎ健康な水循環を自分たちで維持することができます。
   このような、中学生が一人ででもできる小さな環境改善への取り組みを積み重ねていくことで地球規模の環境問題にも大きな影響を与えることができます。ふと思ったこと、気づいたことをどれだけ小さくても良いから行動に移し積極的に取り組むことで持続可能な社会の実現を目指していきたいです。

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奨励賞(中学生の部)

地球と共存するために

大森第十中2年 森田 悠里

   私は、夏の必需品であるエアコンに注目して、地球と共存するために何ができるかを考えた。
   一般家庭の夏場の消費電力のうち六割を占めるのがエアコンと言われていて、このエアコンが地球温暖化の原因の一つとなっている。
   「地球温暖化」とは、地球全体の平均気温が上昇する現象で、これが進むと異常気象の頻度や強さが極端に増すと指摘されている。
   今年、東京では梅雨が短かく、その間に三十度以上の真夏日を連続で観測した。七月に入ってからすぐに三十五度以上の猛暑日を観測し、関東甲信では四十度に迫る危険な暑さとなった。
   そんな異常な暑さが夏休み前から起こっていて、中学校の私の学年フロアではエアコンの効きが悪くなってしまい修理業者にみてもらった。すると、エアコンの故障ではなく、外気温が予想以上に高い状態が続いたためだと分かった。
   エアコンは、周りの暖かい空気を取り込み、室外機のファンで熱を外へ排気して空気を低温にしてから室内機へ戻すことで冷たい風を吹き出す仕組みになっている。
   しかし、外気温の高い状態が続いたことで冷却しきれず温風のまま室内に吹き出してしまっていたのである。
   一体どれだけ気温が上がっているのか調べてみると、年間平均気温は一九九一年から二〇二一年までの三十年間で〇.二度上昇であったが、一九八九年と二〇一九年を比べると、真夏日は八日、猛暑日は十二日増えていた。それに伴い熱中症で緊急搬送された人数も増え、人体への影響が確実に出ていた。
   二〇二二年には、日本気象協会で最高気温が四十度以上を特に重点的な注意喚起が必要ということで酷暑日と定義、稀であった四十度超えが珍しくなくなったことを意味した。
   今回取り上げたエアコンでは、夏場の設定温度を二十七度から二十八度に変えるだけで、消費電力を約十三パーセント減らし、二酸化炭素排出を年間約八キログラム削減できるという。日本においての電力は火力や原子力など環境への影響が大きい発電であるため、エアコンの節電は環境への影響を抑えることに繋がっていくのである。
   しかし、夏場の二十八度は皆が快適であるとは言えないが、すぐ温度を下げるのではなく風量を上げることをおすすめしたい。その方が節電になるのである。
   また、特に学校の教室は風向きによって冷気のムラがあるため、空気の循環を作るなど工夫が必要だと思う。
   今回はエアコンに注目して考えたが、地球のためにやれることは身の回りにたくさんある。地球の未来のため、私達の未来のため、自分にできることは何かを真剣に考え行動に移していかなければならないと強く思った。

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奨励賞(中学生の部)

環境問題

大森第十中2年 淺野 笑花

   私達人間にとって地球は何よりも大切なものです。地球がないと生きていけません。しかし、そんな地球でも今、深刻な環境問題が課題になっています。このまま環境問題を放置していると、気温上昇や海面上昇、異常気象などにより、私たち人間も含む動物たちが生きづらい世界になってしまいます。持続可能な社会を築くために、私たちは今、行動しなければなりません。
   私が通っている大森第六中学校ではシビックアクションを行っています。シビックアクションとは、食品ロスや気候問題などのさまざまな問題の中から、一つの問題を選び、それを解決する方法を考えます。その考えた方法を実際に行動に移して、少しでも問題の解決に貢献できるように行動することです。人種差別が良くないということを絵本に簡単にまとめて図書館で小さい子どもたちに読み聞かせを行ったり、食品ロスについてのポスターを作ってスーパーなど多くの人の目につくところに貼ってもらったりして、少しでも問題解決の助けになるように行動しています。行動に移したあと、すぐに効果が出るわけではありません。もしかしたら効果はないかもしれません。しかし、今私たちにできることを精一杯考えて、行動すること自体が大切だと思います。あきらめないで、今後も私たちは積極的に問題解決に取り組んでいこうと思います。また、シビックアクションのように、周りの人に伝えることも大切ですが、一人ひとりが問題解決を意識して日常生活を送ることも大切だと思います。例えば、リサイクルできるものを買ったり、節水・節電を積極的に行ったり、フードロスを減らしたり。簡単にできることですが、これを全人類が行えばすごい効果があると考えられます。ですので、一人ひとりが問題解決への行動を意識して、周りの人にも伝えることが、問題解決への一歩になると思います。他にも個人だけでhがなく、企業など大きなグループで環境問題解決に取り組んでいるところもあります。環境に配慮した商品開発や、プラスチックストローを紙ストローに変えたり。さらに、私たちがよく行くコンビニでは節電のために電気が消えているところもあります。このように全員が他人事だと思わずに協力するのも大切です。
   環境問題は解決できないものではありません。しかし、放置していると確実に地球は動物が生きられないものに変わってしまいます。全員が問題解決への行動を心がけ、地球がより良い方向へ向かっていくようにしたいです。

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奨励賞(中学生の部)

環境問題の身近なとらえ方

大森第十中2年 小木 絃楓

   地球の水や海、大気、森林などの地球環境において考えるうえでやはり問題となるのは、地球温暖化であろう。地球温暖化に対し、適当な策は設けられているものの、温暖化が解決するきざしは見えていない。私は、これに対して、解決策には「ポイ捨てはしてはならない」「省エネを心がけよう」などたしかにとても大事なことだが義務的な言い方であり、やらなくて良いのならやりたくはないと思ってしまう。だから、そうではなく自分からやりたい、やらなきゃ、と思えるように工夫をするべきだ。
  私の学校では、一年かけて世界の様々な問題について考え、解決策を実行するという授業が行われている。その、世界の問題の中には環境問題、食品ロスなど、地球温暖化につながる問題があった。私は食品ロスのグループに入っていて、そのグループの中でさらに小さい五・六人の班になって解決策を考えていた。そもそも、なぜ食品ロスが地球温暖化につながるのかというのは、残った食品は火で燃やして処分するため、そのときに二酸化炭素が排出されてしまうからというのが原因である。その原因などもふまえ、食べられずに捨てられてしまう食品が問題だと考え、学校の近くのスーパーに賞味期限が早いものから取ることをうながすポスターを作成し、はらせてもらった。数週間お店に置いたところ、ポスターを見るお客さんが多く、効果はあった、という結果になった。
   このような体験から、人々に環境問題を解決したいと思わせるには、身近なところで環境問題とふれる機会をつくることだと考えた。その一番簡単な例として、私が実際にやったような、ポスターなどの掲示物を作り、それを見た人が環境問題について考える、というものだ。視覚としてただ感じてもらうだけではなく、実際に体験したり、触ったりしてもらうのも良いと思う。たとえば、街中に温暖化にまつわるアート作品を作って置いたり、環境に良い行動、たとえば徒歩での外出、節電などをしてポイントをかせぎ、景品を集めるゲームを作ったりする、など、人々の五感を利用しより身近に感じてもらうことも大切だ。
    このように、環境問題の解決はただ策を示すだけではなく、そこから人々の興味をひく一工夫が肝心である。また、その一工夫を考えるのは、私たちのような想像力が豊かな子供達の得意分野だと思った。だからこれからはたくさんの人々を巻き込んだ環境問題への対策が必要不可欠だと考えた。

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奨励賞(中学生の部)

美しい海を取り戻すために

大森第十中2年 岡野 利央

   社会の授業で、クジラのお腹の中から、大量のプラスチックごみが出てきている写真を見た。
   それを見て私は唖然とした。「なぜこうなってしまったのか」「どうすればこのクジラの命が失われずにすんだのか」いろいろな疑問が湧き出た。
   今、海にはプラスチックゴミが溢れかえっているという。私達が普段使っている、ビニール袋やペットボトル、ストローなどは便利なものとして、たくさんの人が使用している。しかしそれらは、ポイ捨てや適切な処理が行われず、風や雨などで海などに流れ込み海洋プラスチックゴミとなってしまっているのだ。そしてそのゴミを、海に住む魚たちは餌だと勘違いし誤って食べてしまう。少しでも食べてしまうと体に悪影響を及ぼし、私が写真で見たクジラのように、亡くなってしまうケースも少なくない。
   ビニール袋が有料化されたり、給食のストローがなくなったり、プラスチックゴミの問題への対策は一切やっていないわけではない。それでもまだ、ゴミの量と対策量では圧倒的に、ゴミの量が上回っている。このままでは魚の数がどんどん減少していき、私達の食卓に並ぶ魚は少なくなってしまうのではないだろうか。。
   以前、プラスチック問題についての絵本を読んだとき私は、プラスチックの便利さが日常に浸透していて、捨てない、使わない努力は「自分だけやっても」という、感覚にどうしてもなってしまうが、やはり行動することが大切だと再認識させられた。また行動する人・行動する文化が加速度的に広がっていく必要があると感じた。
   プラスチックゴミを減らし、海の環境を守るということは、二千三十年、達成目標のSDGSにもおおいに繋がる。人だけでなく、海で生きる生き物たちにも健康と福祉を、プラスチックゴミばかりの海からではない、きれいな海からの水を、そしてこの二つを達成するため、海の豊かさを守る。。
   ここまで、プラスチックゴミ問題を繰り広げてしまったのは、私達人間だ。今の現状が良くないのならばそれは繰り広げてしまった、私達が食い止めるしか無い。これを認識し、一人ひとりが自覚を持てれば、「失われずにすんだ命」は減り、美しい海を取り戻すことができるのではないだろうか。

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奨励賞(中学生の部)

海洋プラスチックのごみ問題

大森第六中2年 須賀 結香

   皆さんは、海が好きですか。海は私たちに様々なものを与えてくれています。夏の海水浴、みんなが大好きなお寿司の材料となる魚は海から私たちが得ているものです。しかし、私たちに素晴らしいものを与えてくれる海にも大きな問題があります。それは「ごみ」です。海が綺麗に保たれていかなければ私たちは海水浴もできず、魚の漁獲量もどんどん減っていってしまいます。
   現在、海のごみ問題で一番大きな問題とされているのが「海洋プラスチックごみ」です。海洋プラスチックごみとは、川や陸地から海へ流出したプラスチック廃棄物のことで、漁師の道具やペットボトル等、様々なものがあります。また、ごみの量を調べてみると毎年約800万トンものプラスチックが海に流入していると推測されており、二千五十年には海洋ごみの量が魚の量を上回るといわれています。このようなごみは様々なところに悪影響を及ぼしております。海洋生物への影響としては、ごみによって魚やウミガメ等の生物が傷つけられたり死んだりしており、このうちの92%がプラスチックごみの影響と言われています。また、人間への影響としては、魚介類を通じて、私たち人間の体内にもマイクロプラスチックが混入されていると言われています。一週間に食べているプラスチックの量はクレジットカード一枚分とも言われています。具体的には、ホルモン系の乱れ、生殖機能の障害、がんのリスクの上昇が指摘されており、我々の生活に大きな影響を及ぼしています。
   この問題は日本だけでなく、世界全体で考えなければならない問題となっています。国際的にも海洋プラスチックごみ削減のためのガイドラインを設けたり、使い捨てプラスチックの使用禁止を含む規制を導入したり、具体的な行動を既に起こしています。また、日本においても、二千五十年以降海洋プラスチックによる汚染をゼロにするといった事を国際社会へ宣言したり、発展途上国への廃棄物管理能力の向上をサポートすることで海洋プラスチック削減に向けた行動を行っています。
   このような問題を解決するために私たちにできることもあります。まずは、この現状を知ることが第一であり、自分自身にも影響があると気づかなければならないと思います。その中で、ゴミの分別を行いリサイクルを推進したり、買い物の時にできる限り過剰に包装されていないものを選ぶ等、私たちが簡単にできる物も多いと思います。また、日常生活以外にも海の清掃活動に参加して自分自身の目で現状を知り、自分自身の手でごみを拾い、海を綺麗にすることもできます。海は私たちに様々なものを与えてくれます。私はその与えてくれる海に感謝し美しい海を保つために、自分から海洋プラスチックごみを減らすような行動をしたいです。

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奨励賞(中学生の部)

私たちができること

大森第六中2年 中藤 咲菜

   近年、地球温暖化が進行しているように感じる。特に今年は「十年に一度の暑さ」と言われるほど、猛暑日が続いた。外出時、多くの人が手持ち扇風機を持っていたり、クールネックリングをつけていたり、デパートやお店などでもエアコンがガンガン効いていて、寒いくらいだ。こんなにエアコンの温度を低くしたら、地球温暖化の進行に影響するのではないだろうか、と時たま心配に思う。
   そこで私は考えた。エアコンの温度は果たして何度くらいが最適なのだろうか。
   まず、そもそも地球温暖化の進行にエアコンの温度がどう関係しているのか、とうことから確認しよう。地球温暖化の要因は温室効果ガスの増加だ。その温室効果ガスは石炭や石油を燃やすことで発生する。そして、私たちが家庭で使う電気は、発電所で石炭や石油を燃やして作られている。そのため、多くの電力を消費するエアコンを使用することで二酸化炭素がたくさん排出され、地球温暖化が進行することが懸念される。
   調べてみたら、環境にやさしいエアコンの温度は夏季だと二十八度だとわかった。しかし、多くのお店や家庭ではこの温度が守られていないのではないだろうか。先述したように、デパートなどの人が多く集まるお店では特に温度が低く設定されているように感じる。
    ただそんな中、冷房の温度がきっちりと二十八度に設定されている場所がある。それは、誰もが一度は利用したことがあるであろう公共交通機関にある。東急電鉄によれば、弱冷房車の温度は、冷房が苦手な人でも乗車しやすいように二十八度に設定してあるという。私はここ最近弱冷房車に乗ることが多いが、弱冷房車でも十分快適で涼しいように感じる。もちろん、二十八度では物足りないという人もいるだろう。しかし、外がうだるような暑さなため、その温度差で涼しく感じるのではないだろうか。また、それでも暑いという人は自分で冷感グッズを持ち歩くのが良いかもしれない。今の時代、冷却ジェルシート、うちわ、せんす、手持ち扇風機、クールネックリングなどこれだけ冷感グッズが揃っているし、大した荷物にもならないのでこれらで対策をするべきだ。
もちろん外に限った話ではなく、家でもそれらを使用することで、冷房の温度を二十八度にしても快適に過ごせると思う。
   このように、一人ひとりが自分なりの対策をしていくことで温室効果ガスの排出の削減は可能である。私も地球に住んでいる以上、環境に優しい行動をしていくよう心がけていきたいと思う。

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奨励賞(中学生の部)

大森第六中2年 幡山 英亮

   僕は毎年、夏休みになると香川の祖父母の家に遊びに行っている。海で魚をつかまえたり、カニを追いかけるのが大好きで、祖父に連れて行ってもらっている。今では、日本のウユニ塩湖と呼ばれる「父母ヶ浜」である。
   なぜ、この海はこんなにキレイなんだろうと疑問に思った昨年の夏、母から父母ヶ浜清掃活動のことを聞き、参加してみることにした。約五十人ほどの人が参加しており、一時間ほどかけてゴミをトングで集めた。ゴミは波打ち際に多く集まっていた。ガラス、ビニール等が多く、僕の家族だけで四袋ほど集まった。活動のリーダーの人に話を聞くと、父母ヶ浜に集まるゴミのほとんどが、海を渡って流れついた物だそうだ。北海道から参加している人も見た。この活動が始まったのは一九九六年で、毎月一回参加するメンバーもどんどん増えているそう。
   ここで僕が気になったのは、ビニールなどの海洋ゴミである。調べてみると、海洋プラスチック問題が深刻化しており、二〇五〇年には魚より海洋ゴミの量が多くなるそうだ。海洋ゴミの半分以上を占めるプラスチックゴミは、その素材の性質上滞留期間が長く、中には四百年以上海の中を漂うものもあるという。生物が間違えて食べてしまったら、命の危険にさらされてしまう。
   僕たちにできることは何だろう。海を守るには一人一人の意識変化がカギになると思う。普段からゴミを減らす努力をすることが、何よりも効果的だ。例えば日頃の生活ですぐに実践できるものとして、3Rがある。3Rとは、リデュース、リユース、リサイクルだ。この中で僕が意識しているのは、リデュースである。マイボトルやエコバッグなどを持参するようにしているし、ポイ捨てもしない。こういう、小さな一人一人のつみかさねがキレイな環境を守ることにつながるはずだ。
今年の夏も、父母ヶ浜の清掃活動に参加した。昨年よりゴミが多く、残念だった。日本全体でも千五百の清掃イベントが開催されているそうだ。人々の意識は、確実に高まっていると思う。僕は、今後もこのようなイベントに参加して、キレイな海を守る活動を行っていきたいと思う。なぜなら、自分の経験や、インターネットや本等で調べるほどに、今海がどのような情況なのかがわかり、より一層海を守る活動をしたいと思ったからだ。また、自分だけではなく、自分の友達や家族、この作文を読んだ人たちにも、キレイな海を守る活動を何かしらやってほしいと思う。

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奨励賞(中学生の部)

行動から変えていく

大森第六中2年 一見 凛菜

   私の学校には「農園隊」と呼ばれるグループがあります。農園隊では、大岡山駅の花壇清掃や、ゴーヤグリーンカーテンの設置など地域や学校をより良いものにする活動を行っています。私は当初、この農園隊のあまり目立たない活動にあまり興味なんてありませんでした。
   しかし、ユネスコスクールとしても有名な学校の活動だから、一度くらい経験してみようかなという軽い気持ちで参加することにしました。
   そして実際に参加してみると、とても大きな気付きがあった。
   主な清掃場所である大岡山駅前の花壇は、清掃する前は清掃なんて必要あるのかと思っていた。しかし実際に清掃をしてみると、花壇からは捨てられたタバコ、おにぎりやお菓子の袋のゴミ、割れたガラスの破片など、様々なゴミが出てきた。今までも自分の気付かないところでこんなにもたくさんのゴミが捨てられていたのか、と強い衝撃を受けた。それと同時に、一部だけを見て綺麗だと決めつけ、少しゴミが落ちていても問題視せず、拾おうと思っても周りを気にして行動に移さなかったことをとても後悔した。
   この出来事以来、私は農園隊の活動に積極的に参加している。そして、外出先でもゴミを見つけたら、拾って近くのゴミ箱に捨てるように意識を変えた。今までと違い、「拾おうかな」とただ思うのではなく、「拾う」行動に移すようになった。
   そして私は、このゴミ拾いという活動だけでなく、これまで見て見ぬふりをしてきた自分を改めて、様々な活動を通して地域の役に立ちたいと考えるようになった。
   この活動を続けていると、地域の方にとても感謝されたり、近くの小学校の子などいろいろな人が手伝ってくれたりする。
   ほんの些細な事かもしれないけれど、私にはそれがたまらなく嬉しく、やりがいに繋がっている。だからこそ、まだ参加していない、ボランティアに興味のない人がいたら、もっとこの気持ちを伝えてぜひ体感してもらいたい。
    私の願いは、この活動が広まっていくことだ。そしてゴミを拾ったり、自分からアクションを起こす人が増えることだ。そうなることで、もっと地域の環境がよくなり、より良い環境を作っていけるのではないか。他人任せにするのではなく、私たち一人ひとりが身近なことから行動することが何よりも大切だと私は考える。

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実行委員会特別賞

カブトムシの森

世田谷区立尾山台小1年 一見 凛菜

  ぼくは、カブトムシがすきです。まいとしいえでカブトムシをそだてています。つのがとてもかっこいいです。
  いつもキャンプでカブトムシのようちゅうをとるけど、ことしはいませんでした。カブトムシはどこにいってしまったのだろう。木が多い森にいるだろう。ぼくならごはんがたくさんあるところがいいです。カブトムシもみつがたくさんある森がいいとおもうはずです。
  ぼくは、カブトムシのために木をはやしたいです。

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